公開:2021年9月28日
更新:2024年10月
IBDに関することばの解説をしています。
監修:弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座 教授 櫻庭 裕丈 先生
公開:2021年9月28日
更新:2024年10月
監修:弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座
准教授 櫻庭 裕丈 先生
粘膜とは、消化器や呼吸器、泌尿器、生殖器など管状あるいは袋状の器官の内側の表面にある膜をいいます。この膜からは粘り気のある液体(粘液)が分泌されます。分泌された粘液により微生物などの外敵の侵襲を防ぐ粘液層が形成されています。
粘膜の構造は、上皮、粘膜固有層、粘膜下組織からなります。ただし、消化管の場合には、粘膜固有層と粘膜下組織の間に、粘膜筋板という層があります。粘膜固有層は、粘膜特有の層で毛細血管やリンパ管を含んでいます。粘膜下組織には、大きな血管やリンパ管、神経叢が分布しています。粘膜筋板は、食道は1層、小腸、大腸は2層あり、粘膜の細かな運動や腸絨毛の伸縮運動に関与します。また、消化管の粘膜にがんが発生した場合に、がんが深く入り込むのを防ぐ働きがあります。
参考図書:図解 看護・医学事典 第8版 医学書院