公開:2021年9月28日
更新:2023年9月

消化管とは


消化管の位置

私たちが口から入れた食べ物や飲み物は、咽頭、食道、小腸(十二指腸、空腸、回腸)、大腸を通って消化・吸収され、吸収されなかったものは肛門から排出されます。この口から肛門までの長い通り道を「消化管」といいます。消化管とは胃や腸だけを指すのではありません。

クローン病では、口腔から肛門まで消化管のあらゆる場所で炎症が起きるのに対して、潰瘍性大腸炎では、炎症の起きる場所が大腸に限られます。

大腸断面図・消化管断面図

消化管の壁は何層にもなっていて、内側の壁は粘膜で覆われています。潰瘍性大腸炎では粘膜と粘膜下層に炎症が起こります。

通常、炎症範囲は粘膜と粘膜下層までにとどまり、筋層にまでは達することはありませんが、重症化した場合は、その限りではありません。
一方、クローン病では、腸壁の奥深くまで炎症が進み、筋層にまで達するケースが多くみられます。